タマの助産師外来

助産師タマの、マタニティライフを楽しむための生活のヒント

つわりについて

つわりには、個人差があります。全くなにも感じない人から吐き気とだるさで動けなくなり水分すら取れなくなってしまうような人まで様々です。

明確な原因は明らかにはなっていませんが、妊娠することにより体の中でホルモンの変化が起こるため、それが関係しているのではないかと言われています。

エストロゲンヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は、胃や腸の消化管に影響を与えるため、つわりの発症に関係していると考えられています。

出産まで、つわりの症状が続く人もいますが、それは稀でだいたいが8-12週をピークに軽減していきます。

 

水分もとれないような場合には、点滴で脱水を予防する必要があります。その際、吐き気止めの薬も一緒に使われることが多いため、つわりが辛い場合には、我慢せず医師に相談しましょう。

 

つわりは、時期がすぎるのを待つしかありません。吐き気止めの点滴で少し楽になるようですが、入院している患者さんを見ると、吐き気止めの点滴をしても辛い時期はやはり辛いようです。最近の研究の結果では、つわりの吐き気の軽減にショウガが効くという結果も出ているようですが、私自身つわりの方にショウガをお勧めしたこともなく効果のほどはわかりません。ショウガが効いたのか、つわりの時期が過ぎたのかはっきりわからないのではないか?とも思います。

でも、ショウガならお薬でもないので、試してみてもいいですよね。

それと、つわりに効くといわれているツボが2つあります。内関(ないかん)と呼ばれるツボは、手首の付け根中央のしわのあるところから指2-3本ひじ寄りのところ。と、足三里(あしさんり)と呼ばれる、膝のお皿の上に親指をかけ中指を強く押すとズンと響くところです。ツボ押しは1回押してすぐに効果が表れるというものではなく、毎日少しずつ繰り返していくことで効果が得られてくるものです。なにもしないよりは、効果が期待できますので、ぜひやってみてください。

 

つわりの症状は、早朝や夕方以降に悪化しやすいようです。夕方以降につわりの症状が悪化してくるのは、体の疲れが影響していると考えられています。夕食は、カロリーは少な目で消化吸収しやすいものをとるようにする等で症状が軽減することがあります。

起床時に、症状が辛い場合には、おにぎりなどを口にいれてから動くようにするとよいといわれています。

 

唾液が多くなり、唾液をずっとティッシュに出している方も多く見ます。唾液がたまりやすくなるのは、口の中の酸性成分を中和させるために唾液が多くなっている状態といえます。自律神経の乱れからくる脱水症状ともいわれています。そういった場合には、休息をしっかりとり体を冷やさないようにしてください。

 

つわりの増強因子として、不安やストレスも影響するといわれています。不安やストレスを軽減し、家族にも協力してもらいリラックスできる環境をつくっていただきたいです。助産師学校看護学校の教科書には、妊娠に対する気持ちの受け入れができていない場合にも、つわりが増強する傾向があると書かれていました。妊娠やつわりの症状等、不安がある場合には医師や助産師に相談してください。経済的な不安でも、精神的な不安でも必ず力になってくれます。